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びーどろ玉(とらや)

「びーどろ玉(びーどろだま)」錦玉製:とらや 

透き通った錦玉羹の中にカラフルな煉切製のビー玉が浮かんだ、遊び心あふれる意匠です。 涼感とともにビー玉が持つきらめきを思わせます。 

 

このお菓子は、2009年のファッションウィークに合わせて、デザイナーユニットの「ミントデザインズ」と、和菓子の老舗「とらや」のコラボレーションにより誕生したもので、今回はそのリバイバルです。 

 

 

「ビードロ」とは、オランダ語でガラスを意味する言葉で、「ビードロ玉」は、ガラス製の球のことです。主に遊戯用・観賞用に用いられる玩具の一種です。 

 

一般には「ビー玉」と略して呼ばれ、自分のビー玉を弾き、相手のビー玉にぶつけて、玉を争奪する遊びが、私の子供のころは、男の子の人気の遊びでした。 

 

透明なものだけでなく、いろいろな色に着色されたものもあり、単色のものや、中に模様の入ったもの、大きい玉、小さい玉といろいろな種類があります。 

 

ビードロ(ガラス)をカットして模様を刻んだ器や、ビードロ玉などは、その涼しげな様子から、俳句の世界では夏の季語とされています。 

 

菓銘はあえてひらがなで「びーどろ」と表記され、よりレトロ感が加わっています。ビー玉という昔懐かしいモチーフが、和菓子の繊細な甘味とともに、ふと、子供のころの夏の思い出を呼び起こしてくれる一品です。 

 

童心にかえって、ゆっくりと味わいたいお菓子ですね。