「すだれ」煉切製:田園調布あけぼの
黄色に染めた煉切で小豆こし餡を包み、部分的に千筋を付け、すだれに見立て、朝顔のつぼみと葉、蔓(つる)を羊羹で描いたお菓子です。
葭(よし)を編んだすだれが、軒や縁先にかけられ、夏の午後の厳しい陽射しをさえぎっている様子はいかにも日本の夏といった風景ですね。
必要のないときには巻き上げて、生活空間や視界を広げることもでき、涼感と美感をあわせ持つすだれは、開放的な造りの日本家屋に欠かせない夏の必需品です。
また、朝顔やヘチマのように、蔓が何かに巻き付いて伸びる蔓性植物で作る、自然のすだれもあります。
葉面からの蒸散による気化熱効果と日影をつくることで気温を下げてくれます。
夏の暑い日に、すだれや葉っぱの間を通り抜けてくる涼風は、まさに天然のエアコンですね。