「赤い花(あかいはな)」羊羹製:寿々木
白こし餡をまるめ、そのまわりを薄紅色の羊羹で花びら状に包み、中央に氷餅を散らし、緑の羊羹製の葉を添えたお菓子です。
花びらに見立てた羊羹は、白小豆羊羹地を淡い紅色に染め、紙の上に薄く円形に流して固めたものです。
この羊羹シートの上に餡玉をのせ、上にひだをとりながら中が見えるようにつぼめて形づくります。
つややかで、ほんのり透けて見える半透明の羊羹地を効果的に使って涼味を出したお菓子ですね。
私は花に関してはあまり詳しくないのですが、夏に咲く赤い花といえば、ハイビスカス、グラジオラス、ダリア、芙蓉、百日草などが思い浮かびます。
他にもっと相応しい花があるかもしれませんが、細長い刀状の葉っぱをヒントにすると、グラジオラスの可能性が高そうですが、いかがでしょうか?
それにしても、作り手があえて具体的な花名を挙げずに、食べ手の想像に任せるというのも遊び心があって楽しいですね。