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加賀棒茶水まんじゅう(森八)

「加賀棒茶水まんじゅう(かがぼうちゃみずまんじゅう)」葛製:森八 

石川名産の加賀棒茶入りの葛で餡を包んだ水饅頭です。 

 

光沢のある独特な榛色(はしばみいろ)の姿は、わらび餅のようにも見えますが、ほのかに香るお茶の香りで、そうではないと気づきます。 

 

石川県の中でも、特に加賀地方で広く飲まれている「棒茶」は、ほうじ茶の一種ですが、通常のほうじ茶が茶葉を原料にしているのに対して、棒茶はお茶の茎の部分だけを使っているのが特徴です。 

 

商品にならなかった二番茶の茎に目をつけ、一般庶民向けの手頃な価格のお茶として商品化されたのが、棒茶が生まれるきっかけだったそうです。 

 

一般的にほうじ茶はあまり格の高くないお茶とされていますが、一番摘みの上質の茎のみを使用して特別に作られた棒茶は昭和天皇に献上されたこともあるそうです。

 

葉のほうじ茶にない独特の香ばしさが特長で、食事から甘いお菓子まで、何とでも相性がよいお茶です。

 

この森八製の棒茶水万頭は、菓子箱を開けた途端に漂うなんともいえない香ばしいかおりに食欲をそそられます。

 

さらに、葛特有のぷるるん、つるんとした、柔らかいのにコシがある食感が、涼感を与えてくれますね。 

 

そして、中からきめの細かい、さらさらの漉し餡が出てくると、棒茶の香りと相まって、とても澄みきった清々しい甘さが口いっぱいに広がります。

 

最近食べた葛菓子の中でイチオシの逸品ですね! 

加賀棒茶