「金魚ばち(きんぎょばち)」錦玉製:栗山
金魚鉢に見立てた透明な錦玉の円柱の中に、羊羹製の赤い金魚と緑の細長い水草を入れ、さらに、小石に見立てた赤えんどう豆を沈めています。
爽やかな寒天の風味がよく生きていて、少し歯ごたえのある硬めの錦玉。中に入っている豆は小豆ではなく、みつ豆によく入っている赤えんどう豆なので、金魚や水草の羊羹と合わせて食べると、一瞬みつ豆を食べているような感覚になるのも楽しいです。
夏の風物詩といえば、色鮮やかな金魚ですね。
縁日や夜店の金魚すくいでもお馴染みですが、金魚は、フナの突然変異であるヒブナを観賞用に飼育し、交配を重ねていった結果生まれた観賞魚です。
長い時間をかけて人工的に改良された、いわば「生きたアート」ですね。生きたアートを、和菓子の素材を使って、食べられるアートで表現した芸術作品ですね。
昔懐かしい金魚売りの独特の売り声や、風鈴の音などが聞こえてきそうな、夏の定番のお菓子です。