「夏まつり(なつまつり)」錦玉製:亀屋良長
一番下の層に白い煉切製の小石を敷き、次の層に赤と黒の羊羹製の金魚を泳がせ、一番上の層に青色を配した三層構造の錦玉製棹菓子です。
夏祭りといえば、賑やかな神輿(みこし)に祭り太鼓、祭り囃子(はやし)。盆踊りに花火もはずせません。
そして、なによりの楽しみは、やっぱり夜店めぐりですね。どれから食べようか、順番に見て歩くだけでも心が浮き立ちます。
また、金魚すくいやヨーヨーすくい、射的、輪投げなどの昔ながらの遊びも、子供はもちろんのこと、大人も郷愁をくすぐられますね。
こんな夏祭りのいろいろな光景の中から金魚すくいを取り上げたお菓子です。
さまざまな種類の金魚がゆらりゆらりと涼しげに泳ぎ回る様子は、見ているだけで暑さを忘れます。
浴衣姿の子供たちが何人もしゃがみこんで、夢中になってすくっている様は、微笑ましいですね。
暦の上ではもう秋ですが、まだまだ厳しい残暑が続いていますので、少しでも涼しさを感じたいのと、夏が終わりつつある名残惜しい気持ちも込めて、今日はこのお菓子をとりあげました。