「篝火(かがりび)」葛製:両口屋是清
淡い紅色に染めた吉野葛で小豆こし餡を包み、茶巾で絞り、鵜飼(うかい)の時に炊く、かがり火を表現したお菓子です。 散らした黄色いみじん粉は、はじける火の粉を表しています。
鵜飼とは、飼いならした鵜を使って鮎を獲る漁のことです。
烏帽子に腰蓑をまとった鵜遣が舳先にかがり火を炊き、鵜舟を出します。鵜匠と呼ばれる漁師が鵜をみごとに操って鮎を獲り、鵜が呑んだ鮎は鵜縄を引いて吐かせます。
舟が進むにつれて川面に映るかがり火の灯りが見え隠れする様子はなんとも印象的な風景ですね。岐阜市の長良川、犬山市の木曾川などの鵜飼が有名です。
川面を照らす鵜舟のかがり火は、夏の夜の貴重な風物詩ですね。