「笹舟(ささぶね)」鹿の子製:一炉庵
大納言の鹿の子の上に淡雪をかけ、錦玉製の川面と煉切製の笹舟を配したお菓子です。
夏休みといえば、皆さんはどんな思い出がありますか?
海水浴やキャンプ、花火大会などいろいろなシーンがよみがえってくると思います。
私が子供の頃は、小川で笹舟を流したり、オオバコの茎で綱引きをしたり、朝顔の花で色水を作ったりと、身近にある草花を使って自然の中で遊んでいましたね。
特に涼しい水辺で楽しめる笹舟は、夏の草花遊びの代表格でした。
友達と一緒に笹舟をつくって速さを競ったり、どこまで流れていくか距離で勝負したりと、河原を駆けずり回って遊んでいましたね。
水面に立つ波を幾何学的な意匠で描いているのが斬新です。
この部分だけ見ていると、現代アートのモニュメントのようにも見えます。
クリスタルガラスのように光り輝く素材で川面の流れを表現することによって、その上に浮かんでいる笹舟をいっそう引き立てていますね。
遊びを通して、自然からいろいろなことを学んでいた当時のことを懐かしみながら、美味しくいただきました。