「浮舟(うきぶね)」錦玉製:文銭堂本舗
淡雪羹と薄荷(はっか)味の錦玉羹を合わせて舟形にし、中に白漉し餡と白小豆を収め、櫂(かい)に見立てた黒文字を挿しています。
冷涼感あふれるペパーミントの風味と餡の甘さの組み合わせが珍しく、新鮮な味覚を体験できるお菓子です。
夏になると涼を求めて水辺が恋しくなりますよね。
海やプールに泳ぎに行ったり、河原でバーベキューをしたり、高原の湖畔を散策したりと、水辺で楽しむ遊びはいろいろありますが、何より格別なのは舟遊びではないでしょうか?
舟に乗るというだけでも特別なのに、その非日常の空間の中で、家族や気の合う友人たちと、ワイワイ酒肴を楽しみながら、自然の風に吹かれたり、流れゆく景色をみたりするのはほんとうに最高の時間です。
舟遊びのルーツをたどると、その原型は平安時代に見出すことができるそうです。平安時代には、龍の頭や水鳥などが船首にしつらえられた豪華な船を川や池泉に浮かべ遊覧を楽んだという記録が残されています。
その船上で、桜や紅葉を愛でたり、漢詩や和歌を詠んだり、楽器を奏でたりと、当時の宮人たちは典雅に過ごしていたようですね。
俳句の世界では「舟遊び」は夏の季語になっていますが、夏にかぎらず、春は桜、秋は月、冬は雪、と船上から四季折々の風景を愛でるのは最高の贅沢ですね。
今年の夏は是非とも船上から花火を楽しみたいものです。
保津川の川下り