「すいれん」葛製:大倉山青柳
ピンク色に染めた煉切で小豆こし餡を包み、さらにその周りを上質の吉野葛で包み、茶巾絞り仕立てにします。さらに緑色に染めた羊羹で睡蓮の葉をかたどり、その下に敷いたお菓子です。
切れ込みのある円形の葉を水面に浮かべ、葉の間にきりりと引き締まった花を咲かせる睡蓮。
花色は、本来の自生種は白ですが、改良された園芸種では、黄色、ピンク、赤、紫、青などもあり、バラエティーに富み華やかです。
花は昼のさなかに開き、夕方になると花びらを閉じ、夜は眠る(睡る)ようにみえ、また、花が蓮(はす)の花に 似ているところから、睡蓮と名付けられました。
露を含んだみずみずしい花びら、水面をたゆたう端正な葉、そよ風とさざなみ、きらめく水の反映・・・刻々と変化する水辺の美しい光景を思い描きながら美味しくいただきました。