「黒百合(くろゆり)」羊羹製:森八
白粒餡を芯にして求肥で包み丸め、そのまわりを羊羹製の皮で大きめの襞(ひだ)を作るように包み込んで黒百合の花に見立てています。
黒百合は標高2000メートルを越える高山帯や、北海道以北の低地に生えるという暑さが苦手な植物です。
6〜8月にかけて、黒褐色、暗紫色の釣鐘状の花を恥じらうように下向きに咲かせます。
英名では「Chocolate Lily(チョコレート リリー)」といわれるように、その花色は黒というより、チョコレート色に近いですね。
北海道には「愛する人へそっと贈ったクロユリを相手の人が手にとれば、二人はきっと結ばれる」というロマンチックなアイヌ伝説があるそうです。
石川県の白山の黒百合が有名で、県花にもなっています。