今日は、中目黒にある新進気鋭の和菓子店「雅庵(みやびあん)」さんの七夕の上生菓子を紹介します。
このお店は、わらび餅があまりにも有名過ぎて、その他のお菓子が目立たないのが残念ですが、上生菓子も丁寧に作っています。
毎月4種類創作されますが、ひとつのテーマで4通りの意匠が作られるのが特徴です。
例えば、4月は「藤」、6月は「紫陽花」、10月は「紅葉」といった具合に、主題を1種類のみに絞り、4通りの方法でそれを表現するのです。
では、七夕の四部作をお愉しみください!
「星合(ほしあい)」煉切製:雅庵
星合とは、陰暦七月七日の夜、牽牛・織女の二つの星が出合うことで、秋の季語になっています。運命の赤い糸がしっかりと繋がっています。
「天の川(あまのがわ)」鹿の子製:雅庵
色濃い鹿の子で七夕の舞台となる夜空を表し、濁りのないクリアな錦玉の天の川を引き立てています。
「七夕(たなばた)」煉切製:雅庵
モダンアートのような不思議な造形。それぞれの色や形が何を表現しているのかは食べ手のイマジネーションに委ねられています。
「願い事(ねがいごと)」煉切製:雅庵
短冊は普通、五色ありますが、あえて色はつけず透明にしているのが面白いですね。縦に平行に走る葉脈に見立てた千筋も清々しい。