「雨上がり(あめあがり)」求肥製:花見
求肥で餡を包み込み、平らに丸く形成します。焼印で稜線を描き、煉切製の燕(つばめ)をのせ、雨雲越しにうっすら輪のように見える太陽を透明な丸い錦玉で表します。最後に、虹色に染めた帯状の寒天を求肥のまわりをぐるりと一周巻き付け、さらに余った断端を捻じりあげ、お菓子の上面にのせています。
梅雨のつかの間の雨上がり。分厚い雨雲に覆い隠されていた太陽が、薄くなった雲越しに光の輪郭として姿を現すと、水たまりや草木の上の雨粒が生き生きと輝き始めます。
ふと、空を見上げると、虹の架け橋が大きく弧を描いています。長雨で鬱々としていた気分が一気に晴れていくようです。
そんな中、虹には目もくれず、雛鳥のために雨に濡れながらも、せっせと餌を運ぶ燕たち。
ぐるっと、お菓子を一回転。
最後に、リボンを解くように、虹の帯をはずしてみました。
すると、本物の虹が!