「雨上がり(あめあがり)」煉切製:こやま
黒胡麻を混ぜ込んだ灰色の煉切で餡を包み丸め雨雲に見立てます。それに七色に染めた煉切製の帯を巻きつけ、雲間に架かる春の虹を表現しています。
七十二候でいうと今頃の時季(新暦の4月15日〜19日頃)を「虹始見(にじはじめてあらわる)」といいます。
春雷をともなうにわか雨がやみ、雲間から洩れるやわらかな光の中から虹が浮かび上がります。
虹は、太陽の光が空気中の水滴に反射してできるものです。水滴が大きいほど色が鮮やかになるので、大粒の雨が降った後ほどくっきりと見えます。
春の虹は夏に比べると、淡くすぐに儚く消えてしまいますが、そのぶん印象深いものですね。