「嘉祥饅頭(かじょうまんじゅう)」:とらや
縁起の良い3種類の饅頭の詰合せです。
上の茶色い饅頭は利休饅です。和三盆糖精製時にできる白下糖を入れた小麦粉生地で小豆こし餡を包み蒸し上げ、「全国和菓子協会」マークの焼印を押したお菓子です。
左側の紅色の饅頭は新饅です。小麦粉生地で小豆つぶ餡を包み蒸し上げ、小槌の意匠の焼印を押したお菓子です。
右側の黄色い饅頭は薯蕷饅頭です。つくね芋を使った生地で小豆こし餡を包み蒸し上げ、「嘉定通宝」の焼印を押したお菓子です。
ポイントになっている焼印をそれぞれよく見てみましょう。
この焼印は、全国和菓子協会のシンボルマークです。昭和36(1961)年に公募で選ばれたもので、饅頭や、餅つきの杵を図案化したものだそうです。
こちらは、人を幸せにしたり、宝物や力を与えてくれるとされるおめでたい打出の小槌を写した焼印です。
画数の多い漢字がつぶれてしまってよく見えないですが、「嘉定通宝」の貨幣をかたどった焼印です。
室町時代には、16にかけて、当時の貨幣、「嘉定通宝」16文で菓子を買って贈るというしきたりが生まれたそうです。また、嘉定通宝の略称である「嘉通」が「勝つ」に通ずることから、特に武家に喜ばれたようですね。
今日は「和菓子の日」にちなんで、是非、和菓子を食べて下さいね!