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鉄線(三英堂)

「鉄線(てっせん)」錦玉・淡雪羹製:三英堂 

中に煉切製の紫の六弁花と緑の葉を入れ扇形に固めた錦玉を淡雪羹の上にのせたお菓子です。

 

千筋を付け、独特な光沢を放っている錦玉からは、いろいろな光景が想像されますね。 

 

水辺に咲いた鉄線が水面に映りこんでいる様子とか、雨に濡れそぼる姿、あるいは初夏の日差しを受けて輝いている場面など。。。

 

 

鉄線は蔓(つる)が針金(鉄線)のように硬くて丈夫なことから付いた名前です。 

 

中国原産で、寛文年間(1661〜1672年)に日本に渡来しました。その美しい形は着物の柄にもよく使われ、夏の茶花としても人気の花材です。 

 

可憐な花姿でありながら、生命感あふれる紫色には思わず引き込まれてしまいますね。 

 

ガーデニングの本場イギリスでは薔薇とともによく親しまれており、「蔓性植物の女王」とも呼ばれているようです。