「濡れ燕(ぬれつばめ)」外郎製:両口屋是清
外郎生地の一部を淡い緑色に染め、全体に千筋をつけ、二つ折りにして小豆こし餡を包みます。さらに、雨粒に見立てた白いみじん粉を散らし、つばめの型を押したお菓子です。
梅雨の頃、餌をくわえて雨の中を低空で飛翔するつばめの姿を爽やかに写しています。
雨にもかかわらず、ひな鳥たちのためにせっせと餌を運ぶ親つばめの愛情が伝わってくるお菓子ですね。
つばめは春から夏にかけて田畑に大発生する害虫を片っ端から食べてくれるので、益鳥として昔から人々の生活に溶け込み親しまれてきました。
和歌や絵画の題材になったり、上生菓子のテーマとしても人気で、この時期「濡れ燕」という銘でよくみかけます。
このお菓子を食べて、つばめの旺盛な生命力にあやかりたいものですね!