我が家は一足先に桜が満開です。
といっても、お菓子の桜ですが(^◇^)
130年前の和菓子図案集を基に、木型を作成してオリジナルの和菓子を作るプロジェクト第二弾「桜」のお菓子がついに完成しました!
まずは、原画から。(森 徳太郎 作)
これを基に、作成した木型がこちら。(鈴木製作所 作)
そのオリジナル木型を用いてお菓子にしたのがこちらです。
木型と比較しやすくするためにお菓子の写真を加工して、左右反転させています。
菓子制作を担当したのは、お馴染み横浜・野毛の「もみぢ」さんです。
桜花はピンク色、葉っぱは緑、つぼみは濃いピンク、シベは黄色に染めています。
中の餡は、最初、白こし餡に桜葉の塩漬けを刻んで、ほんのり桜色になるように食紅で色をつけた桜餡にする予定でした。でも、少し込み入った複雑な意匠なので、餡の方は逆にシンプルに小豆こし餡にすることにしました。
木型では、つぼみの中の閉じた花びらの輪郭や、葉っぱの細やかな葉脈まで彫り込まれていますが、お菓子の方でも、拡大してよく見ると、ちゃんと再現されているのが感激ものです。
また、桜の花びらの特徴である、先端が割れたギザギザの輪郭に合わせ、側面も美しい柱状の筋模様を描いています。
原案のチャームポイントである、跳ねるような躍動感ある葉っぱを、外付けの煉切の葉っぱで表現してみました。
このお菓子のように、花と葉っぱが同時に出る品種は、オオシマザクラ、ヤマザクラ、オオヤマザクラなどです。
そのうち葉っぱが緑色のものはオオシマザクラですが、花色は白なのでこの点がこのお菓子と合いません。
花色がピンクなのは、オオヤマザクラですが、葉色は茶色なのでやはり合いません。
ソメイヨシノやヒガンザクラは花が先に咲いて、花が散ってから葉が出てくるのでやはり合いません。
ということで、このお菓子の桜が具体的に何の桜かと問われると困りますが、桜には600種類もの品種があるので、中にはこのような咲き方をするものもあるだろうということで、勘弁してくださいね!
さて、最後に、お菓子の銘を付ける楽しみが残っています。
「花盛り」「花便り」「朝桜」「若桜」「桜衣」「桜時」「花のころ」「桜東風」「桜人」「咲き満ちる」など、いろいろ考えましたが、オリジナルで作った最初の桜ということで、シンプルに「初花(はつはな)」と命名しました。