「水仙(すいせん)」煉切製:梅園
緑と白にぼかし染めた煉切で小豆こし餡を包み丸太状にかたどります。さらに、表面に千筋をつけ、輪状に曲げ、煉切製の水仙の花を添えたお菓子です。
水仙というと、背筋正しく真っ直ぐに伸びるイメージがありますが、このお菓子は円を描くように表現されているのが面白いですね。
おそらく、文様や家紋の影響でしょう。
(出典:http://minagi.p-kit.com/page135952.html)
これらは、「水仙丸」「変わり水仙丸」「抱き水仙」といった名前の家紋ですが、いずれも茎や葉っぱが円形にデザインされています。
水仙の学名は、「Narcissus(ナルシサス)」といい、ギリシャ神話に登場する美少年ナルシスに由来するといわれています。ナルシスが、水面に映る自分の姿に恋焦がれ過ぎてやつれ死に、水仙の花に化したという話です。
このお菓子の渦巻くような千筋が水紋のようにも見え、水仙に姿を変えたナルシスが水面に浮かんでいるようです。