「あんず餅(あんずもち)」蕨餅製:大倉山青柳
わらび餅の上にあんずの蜜漬けをのせたお菓子です。
あんず餅といえば、金沢の高木屋さんのものが有名ですが、これは丸ごとの蜜漬けあんずを白餡とやわらかい羽二重餅で包み込んだものです。
大倉山青柳さんのものは、見た目は洋風で、アプリコットタルトやあんずケーキのようにも見えますが、台の部分はもちもちのわらび餅でできていて、正真正銘の和菓子です。
わらび餅の独特の風味と甘さ、それにあんずの酸味が加わり、残暑続きで食欲のない時にもおいしく食べられるお菓子に仕上がっていました。
あんずの実は、7月頃から収穫が始まる夏の果実ですが、生のあんずは傷みやすいし、酸味が強すぎるので、生食よりも、ジャムやシロップ漬け、ドライフルーツ、果実酒などに加工されることが多く、特にシロップ漬けや蜜漬けにされたものは、洋菓子や和菓子の材料として広く使われています。
その美しい赤みがかった黄色と、きりりとした酸味をお菓子にどう生かすかがポイントですね。