「浜辺の散歩(はまべのさんぽ)」薯蕷製:大倉山青柳
薯蕷饅頭の一部分を淡い水色に染め、さらに焼印でカニの姿を押したシンプルなお菓子です。絵本に登場するような可愛いカニですね。
俳句の世界で「蟹(かに)」といえば、川や磯など、夏の水辺で目にする小蟹のことを指し、夏の季語になっています。
潮風に吹かれながら、浜辺を散歩するのはほんとうに楽しいですね。
カニやヤドカリのような海辺の小動物に出会ったり、寄せては返す波打ち際で波と戯れたり、砂浜をキャンバスに見立て絵や文字を描いたり、流れ着いた珍しい貝殻や波にもまれ宝石のように磨かれた小石を拾ったり、流木の芸術的な姿を鑑賞したり、沖を行く船を眺めたり、磯の香りをかいだりと、時間が経つのも忘れて遊んでしまいます。
そして、この浜辺での出来事は夏の楽しい思い出として、秋が始まる頃になると、なぜかいつも懐かしくよみがえってくるのです。