「四葩(よひら)」煉切製:梅花亭
紫色と白にぼかし染めた煉切で小豆こし餡を包み、手のひらとへらで巧みに四枚の花びらをかたどり、中央に白い煉切製の玉を添えたお菓子です。
「四葩」とは花びらが四枚あるという意味で、あじさいの別名でもあります。
あじさいは、小さな花が球状に集まった形が特徴ですね。
その一つ一つの小さな花の花びらのように見える部分は植物学的には花びらではありません。これは萼(がく)で、萼が大きくなってひろがり、花びらのように見えているのです。
では、本当の花びらはどこにあるのかというと、萼に囲まれた中央の小さい点のような部分がそうなのです。
そんなあじさいの四枚の萼にスポットを当てた逸品です。
まあ、萼であれ花びらであれ、学問的な難しいことはさておいて、美しいことには変わりないので、素直にその姿を愛でたいと思います。