「あじさい」きんとん製:大倉山青柳
うす紫色と白にぼかし染めたそぼろを餡のまわりに植え付けます。さらに、煉切製の四弁花を添え、きらきら光る白い粉末を全体にふりかけて、雨に濡れて美しく煌めく紫陽花を写しています。
このきらきら光る魅力的な粉、最初粉砂糖かと思いましたが、舐めてみても甘くありません。また、光り方も独特で、砂糖とはちょっと違う感じです。
はたして、その正体は。。。
お店に問い合わせたら、わざわざ職人さんが電話に出てくれて、オブラートを粉末にしたものだと教えてくれました。あの独特の煌めきはオブラートだったのです。
確かに、あの半透明なガラス細工のようなオブラートを粉末にしたら、ガラスの粉と同じようにきらきら光るはずですよね。
雨に濡れて輝いている様子を表現するのには錦玉を賽の目に切って散らすのが定番ですが、なんとか違う方法でそのキラキラ感を表現しようと考えて、この方法を思いついたそうです。
いろいろな素材、製法に工夫を重ねて、自然の情景を見事に写していく上生菓子の世界は、知れば知るほどはまりますね!