「雨の花(あめのはな)」きんとん製:豊島屋
ピンクと水色に染め分けた繊細なそぼろを小豆つぶ餡のまわりに植え付け、さいの目状の錦玉を散らしたお菓子です。
紫陽花に雫あつめて朝日かな 千代女
雨上がりの朝、しっとりと静まり返った庭に、色とりどりの紫陽花が咲いています。雫をふくんだ花びらが朝日の輝きを受け、美しく煌めいています。
身も心もすがすがしくなるようなこのお菓子を見ていると、ふとこの句が浮かんできました。
とてもきめが細かく、とろけるように柔らかいそぼろ餡の中に、少し弾力のある錦玉の食感が心地よいアクセントになり、味わいに奥行きが生まれます。