「紅花(べにばな)」きんとん製:鶴屋吉信
緑色に染めたそぼろを小豆粒餡のまわりに植え付け、所々に、黄色と朱色にぼかし染めたさらに細かいそぼろを添え、紅花を写しています。
口どけのよいそぼろの後に、粒のしっかりした餡が登場すると、小豆の濃厚な香りが口中に広がり、思わず顔がほころんでしまいます。
ちなみに、こちらは昨年の「紅花」です。
「紅花(べにばな)」きんとん製:鶴屋吉信 (2014年)
今年のより、花びらがより開いていて、勢いが感じられます。
毎回手作りで作られる上生菓子はひとつとしてまったく同じものはできません。まさに茶道の心得である「一期一会」のように、今、目の前にある上生菓子は一生に一度だけしか出会えない貴重なものだとあらためて感じますね。