「早苗(さなえ)」きんとん製:森八
餡玉の周りに小豆そぼろを植え付け水田に見立て、所々に若緑色のそぼろを添えて、田植えを表しています。小豆そぼろを、わざとつぶし気味にして、田んぼらしく表現しているのがおもしろいですね。
苗代から水田へ移し植える頃の、稲の若い苗を早苗といいます。
今の季節、新暦の4月25日〜29日頃は、「二十四節気・七十二侯」でいうと、「穀雨(こくう):第17侯:霜止出苗 (しもやんでなえいずる)」に当たります。
晩春の暖かさでようやく霜が降りなくなり、苗がすくすくと育つ頃です。農家では間もなく始まる田植えの準備に追われる期間ですね。
穀雨というだけあって結構頻繁に雨が降りますが、この時期の雨は、穀物や草花を潤し育てる恵みの雨です。
ひと雨ごとに緑は深さを増し、やがて本格的な新緑の季節へと移り変わっていきます。