「しゃく薬(しゃくやく)」きんとん製:豊島屋
紅色に染めたきめの細かいそぼろを餡玉のまわりに植え付け、芍薬(しゃくやく)の花を写しています。
牡丹が花の王「花王」と呼ばれるのに対し、芍薬は花の宰相「花相」と呼ばれています。
美しい女性を「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」とたとえるように、芍薬は大変美しい花で「顔佳草(かおよぐさ)」とも称されます。
また、フランスでは「聖母の薔薇」、スペインやイタリアでは「山の薔薇」と呼ばれ、薔薇に匹敵する美しさと言われています。
その名前に「薬」が付いているように、古来より、薬効を持つ植物としても認知されています。
牡丹と大変良く似ていますが、先に咲く牡丹と入れ替わるように開花し、冬には地上部が枯れて休眠するのが特徴です。