泰山木(花見)

「泰山木(たいさんぼく)」煉切製:花見 

餡を白い煉切で包みまるめ、そまわりに、花びらの形をした白い羊羹を貼り合わせます。さらに、中央に赤い煉切と黄緑色のそぼろをのせ、この花特有の蕊(しべ)を写し、最後に葉に見立てた緑色の羊羹を添えています。

 

泰山木は、街路樹や公園樹として時々見かけるモクレン科の木です。北アメリカ原産で、日本には明治時代に渡来しました。 

 

開花期は5月〜7月で、ふっくらとした十枚前後の花びらが、花の蕊をカップ型に囲んで咲きます。大柄ですが、純白の清楚な花ですね。 

 

樹高も高く、花も葉も大きいことを称賛されて「泰山木」と名付けられました。(泰山とは"仰ぎ見るように尊敬される人"という意味があります。)「大山木」とも記します。 

 

花の蕊の形が独特で、蓮華座に立つ仏の姿に例えられることもある、東洋的な夏の花です。