「花篝(はなかがり)」錦玉製:菊家
錦玉の中に、篝火に見立てた栗の蜜漬けと淡雪羹製の桜花を入れたお菓子です。
夜桜の美しさを引き立たせるために、花の下で焚く篝火のことを花篝といいます。
最近は照明器具によるライトアップが主流ですが、桜の観賞にはやはり篝火が似合いますね。
静寂の中でパチパチとはぜる薪の音、幻想的に舞い上がる火の粉、時折漂う煙の香り。
ゆらめく炎に照らされ、浮かび上がる桜の姿は、幽玄の気が漂います。
舞い散る花びらが火に映しだされたり、篝火の中に散り込み一瞬で燃え尽きる瞬間は、ひときわ美しく印象的です。