「花の宴(はなのえん)」煉切製:一炉庵
うぐいす餡をひょうたんの形にまるめ羊羹でコーティングし、帯状の羊羹でその輪郭を囲うように巻き、紅白にねじった紐と桜花を添えたお菓子です。
お花見の宴に欠かせないお酒を、酒器のひょうたんで表した逸品です。
ひょうたんはそのユーモラスな姿から、和菓子の世界でも人気の主題として、四季を通していろいろな意匠に作られています。
春や冬には、ひょうたんを酒器に見立て、花見酒や雪見酒を表し、夏には、まだ熟していない青いひょうたんをモチーフにして涼味を表現します。
ひょうたんの七味入れは時々見かけますが、酒器としてのひょうたんはほとんど見ることがなくなりましたね。
そんな時代に、お酒を入れたひょうたんをちょいと引っ提げて、お花見に繰り出すとなかなか粋でしょうね。