かつて「西のきぬかけ、東の東宮」 といわれたほどの名店、「東宮(とうみや)」さんの雛祭りにちなんだ上生菓子を三趣お届けします。
「ひなまつり」かるかん製:東宮
雛祭りに食べるひし餅は通常、白・緑・ピンクの3色が使われますが、東宮さんのは白の部分が煉羊羹になっています。
土の黒・芽吹きの緑・生命のピンクを表しているようで、この3色のお菓子を食べることで自然のエネルギーを授かれそうですね。
「お雛さま(おひなさま)」外郎製:東宮
黄身餡を芯にして、紫とピンクの外郎を重ねた生地で巻き包んだお菓子です。
3月3日は「上巳(じょうし)」と言われ、厄を人形に移して祓った「流し雛」の風習がありました。それが発展して、雛人形を飾り女の子の健やかな成長と幸せを願う現在の「雛祭り」となったそうです。
「桃の香(もものか)」煉切製:東宮
ピンクと白にぼかし染めた煉切で小豆こし餡を包み、桃の蕾を写したお菓子です。
桃は梅、桜と並ぶ春の三大花木のひとつです。 古くから霊力をもつ木と信じられ、魔除けや安産の象徴としても神聖視されてきました。 また、「桃の節句」ともいわれるように雛祭りにも欠かせない花ですね。