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冬牡丹(豊島屋)

「百花王(ひゃっかおう)」こなし製:豊島屋 

紅色に染めたこなしで白小豆こし餡を包み、牡丹をかたどった木型で押し抜いたお菓子です。 

 

「百花王」は牡丹の別名です。ライオンが百獣の王と呼ばれるように、牡丹は百花の王として、花の中の最高位に位置づけられるほどの人気を誇っています。 

 

牡丹は本来、初夏の花ですが、春のうちに花芽を摘み取り、人為的に開花時期を遅らせ、人工的に真冬に咲かせたものを、寒牡丹または冬牡丹といいます。 

 

花の少ない時季に華やかな花を咲かせたい、雪景色に華麗な花をあしらってみたい、お正月に縁起花として飾りたいという風流心から生まれた特別な花ですね。

 

寒風の中や雪の中で健気に咲く冬牡丹の姿は、初夏の牡丹とはまた違った表情が見られ、とても新鮮ですね。