「すずらん」煉切製:桃太郎
白と緑色にぼかし染めた煉切で小豆こし餡を包み、美しい円弧を描くすずらんの花と葉を写したお菓子です。
すずらんといえば、清潔感あふれる白が定番のイメージですが、このお菓子はあえて黄色で表現しているのが独特ですね。
いろいろ調べてみると、白以外にも、桃色や紅色の花もあるようですが、黄色いすずらんというのは聞いたことがありません。
明け方、朝日を浴びて黄金色に輝くすずらんを表しているのでしょうか。
それとも、名前の由来になった、鈴に見立てているのでしょうか。
職人さんが、作品の中に仕込んだ遊び心あふれる仕掛けに刺激され、いろいろな想像がふくらみますね。
ところで、長野県にある入笠(にゅうかさ)湿原ってご存知ですか?
すずらん山とも呼ばれるこの地一帯は、今の時期、約100万株もの日本すずらんが群がるように咲いているそうです。
5月末〜6月末 の期間中、すずらん祭りも開かれているということで、何とか行ってみたいと計画を練っているところです。
あたり一面、草の匂いとすずらんの清楚な香りで満ち満ちている爽やかな高原の風景が、このお菓子から浮かんできます。