「春の水(はるのみず)」鹿の子製:一炉庵
大納言小豆の鹿の子に淡雪羹をかけ、水色に染めた麺状の羊羹で渦巻く水を表し、さらに、ピンク色の桜の花びらを添えたお菓子です。
春の小川は、雪解け水に加え、春の長雨などの影響もあり、水かさを増して豊かに流れていきます。
明るい日差しのなかで、せせらぎの音も心地よく、ちょっと足を止めてのぞきこんでみたくなりますね。
折しも川面に散った桜の花びらが、筏(いかだ)のように浮かんでいます。
そんな春のワンシーンを見事に写していますね。こんな表現力をもつお菓子は、和菓子以外にあるでしょうか!