「花水木(はなみずき)」こなし製:鶴屋吉信
薄紅色に染めたこなしで白餡を包み、手技(てわざ)で四枚の花びらを形作り、中心部に黄緑色に染めたそぼろをのせ、花水木の花を写しています。
花びらのように見える部分は、実は花びらではなく総苞(花全体の基部を包む苞)です。また、中心のしべにみえる部分が実際の花だそうです。
花水木は、1912年に当時の東京市長であった尾崎行雄氏がアメリカのワシントン市へ桜を寄贈した御礼として、1915(大正4)年にアメリカから贈られたのが最初で、その後、全国に普及しました。
英名では「ドッグウッドdogwood」といい、花水木の樹皮を煎じて犬のノミ退治に使ったことからこのように呼ばれているそうです。
春には白や薄いピンク色の花をつけ、秋になると赤い実をつけ、さらに、葉っぱは美しく紅葉するという、四季折々に魅力のある花ですね。