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葉桜(桃太郎)

「葉桜(はざくら)」煉切製:桃太郎 

緑色と白にぼかし染めた煉切で小豆こし餡を包み、手技(てわざ)で、相対する二枚の桜の花びらをかたどり、しべ模様を刻みます。さらに、ピンク色の煉切製の桜花と、緑色の羊羹製の桜葉を添え、葉桜を写したお菓子です。 

 

 

「葉桜」とは、桜の花びらが散り始め、同時に若葉が芽吹いて新緑の葉の色が混ざりあったもの。あるいは、花びらが全て落花し、樹木全体が新緑の葉に置き換わった状態の桜木のことをいいます。 

 

桜の開花状態を示す指標の一分咲き・二分咲きと同様に葉桜では葉と花の割合を示す言葉として満開以降は、舞い始め、六分葉桜、七分葉桜、八分葉桜、九分葉桜のように呼ぶそうです。 

 

本来ピンク色の桜花が、若葉と重なったり、葉を透過した緑色の光によって、所々薄緑色に染まって見える光景を、お菓子で見事に表現されていますね。