· 

花の雨(福壽堂秀信)

「花の雨(はなのあめ)」外郎製:福壽堂秀信 

薄紅色に染めた外郎生地で紅餡を包み、茶巾絞り仕立てにし、上に小さなさいの目に切った錦玉を散らしたお菓子です。 

やわらかい春の雨に静かに濡れている桜花のたたずまいを写したお菓子です。 

 

桜といえばピンク色一辺倒ですが、紅餡を橙色っぽく表現しているのが新鮮で、職人さんのセンスが光ります。 

 

           

さて、日本語には雨を表す言葉が実にたくさんありますが、雨の降り方や降る時期、時間帯、また季節や感情によって、さまざまな呼び名で呼ばれています。 

 

春の雨だけをとってみても、「春雨」「春時雨(はるしぐれ)」「花時雨」「菜種梅雨(なたねづゆ)」「催花雨(さいかう)」「 春驟雨(はるしゅうう)」・・など、いろいろありますね。 

 

そのなかのひとつ、「花の雨」は、桜の花に降りそそぐ雨、桜の咲くころの雨を意味し、春の季語になっています。

 

雨に濡れた桜の情緒も、これまたひとしおですね。