「春風(はるかぜ)」煉切製:村上
黄色と水色にぼかし染めた煉切で小豆こし餡を包み、池と灯籠(とうろう)を写した木型で押し抜き、羊羹製の桜の花びらを添えたお菓子です。
この特徴的な灯籠は、日本三名園のひとつである、金沢の兼六園の徽軫灯籠(ことじとうろう)です。兼六園を代表する景観で、霞ヶ池の北岸に配されています。
この灯籠は、足が二股になっていて、琴の糸を支える琴柱(ことじ)に似ているのでその名が付いたと言われています。
春風に吹かれ舞い散った桜の花びらがひとひら水面に落ち、同心円状の水紋を描いた一瞬の光景を、お菓子にして見事に切り取っていますね。
村上さんは、創業明治44年の金沢の老舗です。