「花(はな)」求肥製:とらや
紅白に染め分けたカルメラを飴餡入りの求肥餅のまわりにまんべんなくまぶしたお菓子です。昭和44年(1969)に初めて創作されました。
カルメラとは、カルメともカルメ焼きとも呼ばれる昔懐かしいお菓子です。砂糖に少量の水を加え加熱して融かし、重曹を加えて手早くかき混ぜ、発泡したところで、冷やしながら軽石状に固めたものです。
中の求肥のやわらかな食感と、カルメラのサクサクした歯応え、砂糖の焦げた香ばしい風味がくせになる、とても美味しいお菓子です。
「花」といえば、奈良時代には梅が代表でしたが、平安時代以降は桜を表すことが多くなりました。
俳句の世界においても「花」という言葉が季語として用いられるとき、それは「桜」のことを指しています。
「花」は、文字どおり華やかなものを指す言葉でもあります。桜を見たときに、まさに心の中にぱっと華やかな思いがひろがりますね。