· 

御題菓・本

「御題菓・本(ぎょだいか・ほん/もと)」薯蕷製:鶴屋八幡 
薯蕷饅頭に織部釉(おりべゆう)と焼印の根引き松を配したお菓子です。中は白小豆の粒を混ぜ込んだ薄紅餡です。 

織部釉とは、織部焼という有名なやきものに特徴的な深く神秘的な緑色の釉(うわぐすり)のことです。 


歌会始の御題をもとに作られる創作和菓子のことを御題菓(ぎょだいか/おだいか)といいます。 

翌年の御題が発表されると、各和菓子店では一年がかりで御題菓の準備をはじめます。どのような意匠にして、素材や味は何にするか、御題にちなんだイメージをふくらませ、何度も試作を重ねて創り上げていきます。 


平成27年の御題は「本」です。「ほん」「ぼん」「ぽん」「もと」など、いろいろな読み方がありますが、「本」の文字が菓銘に含まれるか、「本」の意味がお菓子に込められていればOKです。 

鶴屋八幡さんは、日本のお正月に欠かせない松飾りである根引き松を描いています。 


職人さんの素晴らしい創造力と美意識、巧みな技が結集した御題菓をじっくり味わってみてください。