「岩根の錦(いわねのにしき)」 こなし製:とらや
紅色と若草色のこなしで白餡を包み、木型で押し抜いたものです。 1918年(大正7年)に初めてとらやで考案されたお菓子で、 岩の根元で錦を織りなすように咲くつつじを表現しています。
古歌に詠まれたつつじは特に「岩つつじ」「岩根のつつじ」など、岩の根もとに咲いたつつじが好んで歌われました。
“思ひいづる常磐の山の岩つつじ 言わねばこそあれ恋しきものを” (新古今和歌集)
(ふと懐かしく思い出される常磐の山の岩つつじよ、言わないではいるものの、心では恋しがっているのです)
「いはつつじ」は、同音の「いはねば」を導いています。