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そよ風(豊島屋)

「そよ風(そよかぜ)」羊羹製:豊島屋 

小豆色と深緑色の羊羹を二段に重ね、その上に水色と白にぼかし染めた煉切を糸状に加工したものをのせています。

 

このように、餡や煉切などを細い麺状(糸状)に加工する器具を「小田巻(おだまき)」といいます。 

 

 

そよ風とは、そよそよと吹く風。静かに吹く風のこと。微風ともいいます。 

 

「ここちよい風」「ゆるやかな風」「やさしい風」といったイメージなので、なんとなく春の風のような感じですが、具体的な季節を表す季語ではありません。 

 

春の花畑に吹く風や、初夏の白樺林を吹き抜ける風、秋のすすき野原を吹き渡る風などは、そよ風でもありえますが、真夏や真冬にはちょっと合いませんね。 

 

このお菓子の水色のグラデーションは、初夏の水辺のイメージですね。高原の湖畔の新緑の木立が、そよ風にそよいでいる光景が浮かびます。