「桜(さくら)」煉切製:立田野
紅色と薄紅色に染め分けた煉切で餡を包み丸め、白と紅色の煉切製の桜の花を散らしています。花芯に見立てた黄色いそぼろがアクセントになっています。
二十四節気でいうと、今の時期、新暦の3月25日〜29日頃は四節気「春分」、第十一候「桜初開(さくらはじめてひらく)」にあたります。
人々が心待ちにする桜の開花が始まるころです。
この時季は「花冷え」「花曇」「桜雨」「花の雨」「花荒れ」「花嵐」など、昔の人々は桜を通して天候を感じていました。
また、「花便り」を心待ちにし、「初桜」との出会いを喜び、「花見」に興じ、「夜桜」を愛で、散りゆく桜は「花吹雪」「桜颪(さくらおろし)」「飛花(ひか)」と名残惜しみ、水面に落ちて流れていく桜を「花筏(はないかだ)」と呼び、咲き始めから散りゆくまで、さまざまな場面で桜を楽しみ尽くします。