「花山吹(はなやまぶき)」かるかん製:両口屋是清
緑色に染めたかるかんに黄色のそぼろを散らして餡を巻き包んでいます。
かるかんとは、山芋をすりおろし、上新粉や砂糖などと混ぜ、蒸したお菓子です。漢字で書くと軽羹となります。
山吹は、日本原産のバラ科の植物なので、英名で「Japanese rose(ジャパニーズ・ローズ)」とも呼ばれます。
昔は、梅が咲くと春が始まり、山吹が咲くと終わるといわれていたように、他の春の花が咲き終わる4〜5月ごろに、最後に花をさかせます。
下垂する柔らかい枝に散らばるように、鮮やかな黄色い花をたくさん咲かせる様子は、遠くから見ると、葉っぱの緑色を背景にした、黄色い水玉模様のように見え、とても目をひきます。
山吹のこんな特徴をよくとらえたお菓子です。