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桜香る(大倉山青柳)

「桜香る(さくらかおる)」求肥製:大倉山青柳 

求肥生地で餡を包み丸め、周りを桜餡でコーティングします。さらに黄色いみじん粉を散らし、紅色に染めた煉切製の桜の花びらをひとひら添えています。 

 

桜の香りといえば、花の匂いではなく、桜餅の葉っぱのあの独特な甘い香りが思い浮かびますね。この香りの元となるのがクマリンという物質で、クマリンは生の葉っぱでは匂わず、塩漬けにして、ゆっくり発酵させることによって生まれます。 

 

桜はバラ科の植物なので、薔薇と同じように濃厚な香りがあってもよさそうですが、桜花の香りは繊細でとても弱いものです。 

 

しいて表現するなら、杏仁豆腐のような甘くちょっと粉っぽい香りでしょうか?梅のように個性的な強い香りではないですが、奥ゆかしく控えめな桜の香りもいいものですね。