「夜桜(よざくら)」鹿の子製:桃仙
薄紅色に染めた煉切で枝垂れ桜のひと枝をかたどり、大納言鹿の子の上に配しています。
我々の心を魅了して止まない桜。青空の下の晴れやかな桜も良いですが、灯りに照らされて暗闇に浮かび上がる夜の桜もまた格別です。
桜の樹の周りに灯籠(とうろう)や雪洞(ぼんぼり)を灯したり、篝火(かがりび)を焚いて桜の花を眺めることを「夜桜見物」、略して「夜桜」といいます。
この、夜桜を見るために焚く篝火のことを風流に花篝(はなかがり)といいます。
また、灯りがなくても、桜の花の白さだけで、あたりがぼんやり明るく見えることがあり、この様子を花あかりと表現します。
漆黒の中にほんのりと浮かぶ幻想的な桜の世界ですね!