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吉野桜(森八)

「吉野桜(よしのざくら)」煉切製:森八 

薄緑色に染めた煉切で餡を包み丸め、さらに、薄紅色に染めた煉切で五弁の桜花をかたどり上に載せます。最後に花芯に見立てた黄色い煉切を花の中心のくぼみに埋め込み吉野桜の完成です。 

 

 

「吉野桜」とは、本来山桜を指すもので、日本の象徴とされた桜でもあります。 

 

山桜は日本の野生の桜の代表的な種類で、昔から和歌にも数多く詠まれています。 

 

ソメイヨシノは葉よりも先に花を咲かせますが、山桜は、多くの場合、葉芽と花が同時に開くので、これが両者を区別する大きな違いとなります。このお菓子の緑色の生地は、花と同時に開く葉っぱの色を表しているのでしょう。 

 

桜の中では長寿な種類で、樹齢500年を越えるような巨木もあります。