「八重ざくら(やえざくら)」外郎製:桃仙
桜の花びらが何枚も重なったように、外郎餅に切り込みを入れ、四つ折りにして中に白餡を入れています。外郎生地は透明感があり、本物の桜の花びらのようです。
染井吉野などが盛りを過ぎてから、ようやく咲き始めるのが八重桜です。35枚以上もある花びらが幾重にもかたまって鞠(まり)のように咲く姿から「牡丹桜(ぼたんざくら)」とも呼ばれていますます。
香りが高く、紅色を帯びた花が垂れ下がるように咲く姿は妖艶で、春爛漫の趣が漂います。
桜餅の葉は大島桜を使いますが、桜湯に用いられるのは八重桜の花やつぼみを塩漬けにしたものです。