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女雛と男雛の並べ方

 

今日は雛祭りに欠かせない雛人形にちなんだ上生菓子を紹介します。 

 

「舞ひな(緑・紅)」外郎製:福壽堂秀信 

緑は小豆漉し餡、紅は紅餡です。

 

 

「お内裏様・お雛様(おだいりさま・おひなさま)」煉切製:秀山庵 

 

 

「おびな・めびな」煉切製:森八 

おびなは黄味餡、めびなは草小倉餡です。 

 

 

男雛(おびな)と女雛(めびな)を並べて写真を撮ろうとした時に、それぞれ左右のどちらに置くのが正式なのだろうと、はたと考え込んでしまいました。 

 

さっそくネットで調べてみると、おもしろいことに関東と関西では置き方が逆になっていたのです。 

 

関東地方では向かって左が男雛、右が女雛の並べ方が多く、また京都では逆で、向かって右が男雛、左が女雛というように飾るそうです。 

 

古くは、京都方式と同じで、男性は向かって右、女性は向かって左とされてきました。 

 

この並びについては、「陰陽説(いんようせつ)」の考え方によるもので、ものを並べる場合は、左右で言えば、左には「陽」、右には「陰」に属するものを並べることが自然だとされていました。 

 

従って、男女を並べる場合、男は「陽」、女は「陰」に属するので、それぞれ陰陽を対応させて、左に男、右に女が来るということになります。 

 

ただし、これは本人から見たときの左右なので、第三者が前方から向って見た場合には、左右が逆になります。 

 

関東方式の新しい並べ方は、昭和の初期ごろから東京を中心に広まったとされています。

 

この新式が、広まるきっかけや理由については、東京の雛人形業界が昭和天皇の即位礼に倣ったことが発祥とか、文明開化以後の西洋化(西洋では向かって左が男、右が女)が影響しているなど、諸説ありますが、定説はないようですね。

 

今回は関東方式で並べてみました。