統計で見ると、石川県の人は相当甘いものがお好きのようですね。
石川県は、1世帯あたりのチョコレート菓子の消費量が全国第1位で、アイスクリーム・シャーベットの消費量も1位、菓子類全般のランキングも堂々の1位。また、昔から茶道の歴史があるためか、和生菓子消費量もこれまた全国1位(いずれも2012年調査)という、超甘党県なのです。
そんな日本一スイーツ好きな石川県の物産展が、横浜そごうで開催されています。
和菓子屋さんもたくさん出店していますので、もちろん行ってきました。
その中から、今日は上生菓子の品揃えが豊富な「御朱印(ごしゅいん)」というお店を紹介しましょう。
このお店は金沢市ではなく石川県で三番目に大きな小松市にあり、創業は昭和23年です。
この街には、歌舞伎十八番の『勧進帳』で有名な「安宅の関」があるところで、「御朱印」さんでは、三大登場人物、弁慶、義経、富樫にちなんだお菓子、「弁慶羊羹」「義経の笛」「富樫最中」を創作販売しているのが特徴です。
今回の物産展では12種類もの上生を販売していて、その中から6種類を購入しました。
「水仙花(すいせんか)」煉切製:御朱印
水仙は仙人のように生命力が強いといわれる花。その生命力に満ちた黄色と薄緑色にぼかし染めた煉切で餡を包み、茶巾絞り仕立てにし、ガラス細工のような繊細な花を一輪添えています。
「小倉鹿の子(おぐらかのこ)」鹿の子製:御朱印
餡玉の周りに蜜漬けした大納言小豆をつけています。もう少し艶やかさがほしいところです。
「玉椿(たまつばき)」煉切製:御朱印
椿は長寿の木として喜ばれています。また炉花の筆頭でもあります。美しい色彩をした紅椿は春浅い野路の風情でもあり、このお菓子もその美しさを織り込んで作られています。
「下萌え(したもえ)」煉切製:御朱印
野の小川のせせらぎにも、待ち望んでいた明るく暖かい春の気配が現れ、川辺にまだらに残る雪の間に、若々しい緑を見ることができます。残雪を茶巾絞りで表し、その中心に緑の若草を覗かせています。
「松雪(まつゆき)」きんとん製:御朱印
美しい緑を尊ばれる松に、雪が降った風情を表現したお菓子です。小豆餡を中に入れ、緑色に染めた餡できんとん仕立てにし、氷餅を散らしています。
「梅衣(うめごろも)」煉切製:御朱印
押し型で梅の花をあしらった紅色の煉切で、餡を包んだお菓子です。芳しい梅の香が漂う姿に仕上がっています。光の加減で、一本一本細かく刻み込まれた花芯が浮かび上がるのが圧巻です。